プロセスから読み解く2018年のプロセッサ – PCテクノロジートレンド 2018

皆様、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。2017年は、プロセスの刷新に合わせて多くの製品が投入された1年となった。特にAMDのRyzenシリーズが与えた影響は大きく、PCマーケットの活性化に大いに貢献したといえるのではないか。2018年はそれに続くような製品が出てくるのか、PCパーツの技術動向を基に予測したい。

さて、毎年恒例の「PCテクノロジートレンド」だが、いつもは元旦に1本の記事を掲載していたが、今回はいくつのかのトピックに分け、4日にわたって公開されるようだ。1回目は製造プロセスの解説から。2018年はいろんな意味でプロセスがひどいことになっており、これに合わせて製品の投入もすごいことになりそうである。

ファウンダリ各社の中で、一番迷走しているのがIntelである。現在のメインは14nmだが、14nm、14nm+という2つのプロセスは何とか立ち上がったとしていいだろう。Intelはこれに続き、2017年に14nm++をリリースした「はずだった」。

14nm++はどんなプロセスだったか? というのはCoffee Lakeが発表された際の解説記事に示した通りだが、以下のようなポイントがある。

  • ゲートピッチとメタルピッチの両方を変更しており、セルそのものはやや大型化している「はず」。
  • 同一動作周波数なら14nmと比較して52%の省電力化。同一消費電力なら14nmと比較して26%の高速化が実現。

14nm++を利用した最初の製品が、Desktop向けの"Coffee Lake"(開発コード名)である。これはCoffee Lakeの発表前に行われた電話会議において、Intelの担当者が明言していた。

しかし、Coffee Lakeは14nm++を本当に使っているのだろうか? これが怪しいと筆者は疑っている。Coffee Lakeの解説記事で指摘したが、前世代の"Kaby Lake"(開発コード名)とCoffee Lakeのダイレイアウト写真を重ね合わせてみると、ほぼぴったり重なり合っていることが分かる。

ゲートピッチとメタルピッチは、いわばトランジスタの寸法であって、これが異なる場合は、普通はレイアウトそのものが変わる。大昔のOptical Shrinkの時代と異なり、縦横方向に等倍で縮小されるわけではないからだ。

もう1点、気になることがある。Coffee Lakeのレビューで紹介した通り、Coffee Lakeは性能改善分を上回る消費電力増に見舞われている。Dhrystoneのスコアと消費電力、それとコア数を考慮に入れると、Core i7-8700KとCore i7-7700Kで本当にプロセスが違うのだろうか。

Coffee Lakeは「14nm++で作りたかった」もしくは「14nm++で作る予定だった」のに、間に合わなかったか、何かしら問題があったかで、14nm++を先送りにしたのではないか? という疑念を筆者は抱いている。

いま市場に出ているコアはワンポイントリリーフで、2018年Q2前後にさらっと14nm++で作り直した「真」Coffee Lakeが出てきても、筆者はあまり驚かない。いまのCoffee Lakeは、14nm++で製造したとすると、辻褄が合わないことが多いからだ。

それなりに出荷が始まったとは言え、現在はCore i3/i5/i7の合計6製品のみで、製品の大多数は引き続きKaby Lakeに留まっているというあたりからも、14nm++はまだ本格量産できる状況ではないと考えられる。

ただ後述する10nmの問題がまだ解決していないから、Intelとしてもこちらにエンジニアリングリソースを集中させる訳にもいかない。タイミングを考えると、仮に「真」Coffee Lakeが存在するとすれば、2018年のQ1末あたりに市場に出てくればラッキーではないかと思う。

引用元:この記事を読む

この商品の在庫を見てみる

ドスパラ

▼タップして詳細をみる▼

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ